(c) Takumi Ota

• 竣工年　　：2012年
  設計　　　：flathouse
  所在地　　：東京都
  敷地面積　：97.80m2
  建築面積　：63.15m2
  延床面積　：145.80m2
  木造地上3階建
  
  静寂な住宅地で計画された2世帯住宅。
  クライアントのご夫婦とは土地探しからご一緒させていただいた。そして、運良く綺麗な立方体の3階建てが建てられる土地が見つかり計画がスタートした。ここでは2世帯の繋がり方をデザインしようと考えた。両世帯は常に分断されるべきではないが、とはいえ、両世帯が常に接続の状態というのもお互い疲れてしまう。そこで、1階は親世帯、2階、3階は子世帯という構成を基本としながら、2世帯の共有スペースとして建物の中心に中庭と、その中庭に面した書庫を挿入した。そうすることにより、親世帯は子世帯のスペースを通らずに中庭と書庫に訪れることができる。書庫とリビングは中庭を介して配置し、2世帯が少し離れた距離からごく自然なかたちで触れ合えるようになっている。中庭は2階以上のボリュームをえぐるように作られ、床は芝で覆われているため、あたかも小さな山間の谷間にいるような包まれた感覚になる。ご夫婦とご両親、これから大きくなっていくお子さんが、この小さな谷間のような中庭と書庫を通じて自然なつながりを楽しんでくれたらと考えた。